【共通テスト】得点調整って結局何?行われるとどうなるか解説します

【共通テスト】得点調整って結局何?行われるとどうなるか解説します

こんにちは、東山学館大学受験ゼミの土井です。

「数学IA」のあまりの難しさと過去最低となる平均点(37.96点)が話題になった、2022年度大学入試(令和4年度入試)の共通テスト。実施後には「得点調整になるか?」という点も注目されました。

結局、得点調整は行われなかったのですが、これから受験生になるキミたちの中には「得点調整」という言葉を初めて聞いたとか、「ナニソレ?」と思ったとか、そんな人も少なくないはずです。

そこで今回は、共通テストが難しかった年に必ず話題になる「得点調整」について、解説します。

共通テストの「得点調整」って、何?

共通テストの得点調整とは、結局何なのでしょうか?得点が上がるのか・下がるのか、自分は有利になるのか・不利になるのか?、気になるところ。

まず得点調整の正体と、仕組みについてまとめました。

得点調整とは「平均点の差を整える措置のこと」

得点調整とは、平均点の差があまりに大きかった時に、科目選択による不公平感を是正するために行われる調整措置のことです。

だってそうですよね。

受験科目を選択する時、つまり高3になる時には、共通テストでこんなに平均点の差が開くなんて思ってもいないわけです。

蓋を開けてみたら、Aくんが選択した地理Bは平均点が70点(簡単だったということ)、Bくんが選択した日本史Bは平均点が40点(難しかったということ)。

30点もの平均点差があった試験結果を使って、公平な選抜ができるはずもありません。

平均点の差が不公平に繋がらないように、個別試験の前に得点を調整しておく措置、それが「共通テストの得点調整」です。

得点調整が行われるようになった理由

そもそも得点調整が行われるようになったのも、不公平感が理由でした。

共通テスト(当時はセンター試験)は、平均点が同じくらいになるように作られているのですが、実際には数学で約22点、理科で約19点の平均点差が出てしまった年があったのです。

平成9年(1997年)のことでした。

平均点差が社会的な批判となり、この時に「20点程度”の平均点差が生じた場合は、得点調整を行う」と決まったのが、得点調整のはじまりです。

得点調整が行われるのは、特定の科目間のみ

得点調整は、あると決まったらすべての科目で行われるわけではありません。特定の科目間でのみ、実施されます。

特定の科目間とは、同じ科目グループに属する者同士のこと。

  • 理科②:物理、化学、生物、地学
  • 地理歴史:地理B、世界史B、日本史B
  • 公民:現代社会、倫理、政治・経済

というように、実施される科目グループが決まっています。

数学IAの平均点の低さから得点調整が行われたとしても、英語の得点が変わるということはあり得ません

得点調整が行われるためには厳しいルールがある

得点調整の実施には、対象科目の他にも厳しいルールがあります。

まず「平均点差20点以上なら、無条件で行われる……わけではない!」ということ。平均点差が「試験問題の難易度差にもとづくものと認められる場合」にのみ行われます。

誰が認めるかというと、共通テストの審議会です。キミがいくら不満を言っても、専門家が認めない限り行われないということです。

追試や地学は得点調整が行われない

た共通テストの追試は、もともと得点調整が行われないことになっています。一般的に追試の方が試験が難しく、平均点も低くなりやすいのですが、本試との差が20点以上になっても、得点調整はありません。

さらに受験者数が1万人に満たない科目も、得点調整の対象外とされます。

たとえば「地学」。受験者数は、例年2000人程度なので、もし「理科②」で得点調整が実施されたとしても、地学は(例年通りの受験者数なら)得点調整は行われません。

得点調整に関する疑問を解決!

いろいろと条件が厳しい得点調整ですが、受験生が気になるのは「もし得点調整があったとしたら、自分の点数はどうなるのか?」ということですよね。

ここからは気になる得点調整の実際について、見ていきましょう。

点数が下がることはある?

「得点調整によって点数が下がることはあるのか?」という質問への答えは、「NO!」です。

得点調整は、平均点が低かった科目の得点を上げるように調整するので、得点が上がることはあっても下がることはありません。

順位が変わることはある?

「得点調整によって、順位が変わることはあるか?」というのも気になりますね。こちらも答えは「NO!」。

得点調整は受験者全員の得点を調整するので、順位が入れ替わることはありません。

平均点の差は0になる?

平均点の差を是正するために行うのが得点調整ですが、差があった2科目の平均点が0になるわけではありません。平均点の差は20点よりは縮まりますが、約15点になるように調整されます。

地理Bの平均点が70点、日本史Bの平均点が40点で得点調整が行われた場合でも、地理Bを選択した受験生が有利だった、という事実は変わらないのです。

一方で、どの科目の平均点が高くなるか、つまり易しい問題だったかというのも、共通テストが終ってみないとわかりません。もちろん、実施年度によっても異なります。

科目を選択する際は、共通テストやセンター試験の平均点は気にせず、自分が最も得点できそうな科目、自信がある科目を選ぶようにしましょう。

調整後の得点は「換算表」で分かります

得点調整が行われる際には、「換算表」が発表されます。換算表とは調整後の得点を一覧にした表のこと。これを見れば、自分の得点が何点になるか、はっきりわかります。

最も近いところでは、2021年度大学入試(令和3年度入試)の共通テストで得点調整が行われています。その際の換算表を見てみましょう。

2021年度共通テスト「公民」換算表

引用:大学入試センター

2021年度共通テスト「理科②」換算表

2021年度共通テストでは、「公民」と「理科②」で得点調整が行われました

それぞれの平均点は以下の通りです。

「倫理」「生物」が70点超えという、ずば抜けて高い平均点になっていることが分かります。

科目(公民) 平均点
現代社会 58.40
倫理 71.96
政治・経済 57.03
科目(理科②) 平均点
物理 63.36
化学 57.59
生物 72.64

得点調整の有無は共通テスト後1週間以内に発表されます

得点調整が行われるかどうかは、共通テスト実施後約1週間以内に発表されます。2022年度入試のように、異常に難しかった科目があった年の受験生は、得点調整が行われるかどうか、気が気ではない1週間になりますが、待つしかありません。

2次試験に向けて勉強を進める、それ以外にはないですね。

まとめ

共通テストの得点調整について、仕組みや条件、実施された場合どうなるのか、また実際の換算表などを見てきました。

50万人もの受験生が受ける共通テストでは、迅速で正確、かつ公平な得点処理が重視されます。得点調整も公平さを保つ方法の一つですが、完璧に公平かというと、やはり差が生じてしまうことは否めません。

しかし限られた期間で、最大の公平性を維持する最も最適な方法として実施されていることを理解してください。

いずれにせよ、受験生ができることは「自分の得点を1点でも上げるよう、努力すること」のみです。試験の難易度に左右されないだけの実力をつけてしまえば良いのです。

勉強は一日にしてならず。

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